第79回箱根駅伝 東洋大学全成績 |
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【レースを振り返って】 2年間の悔しさを乗り越えて3年ぶりに箱根路に帰ってきた“鉄紺”。実業団の旭化成陸上部で活躍され、シドニーオリンピックマラソン代表の川嶋伸次氏を監督に迎えての新たなる挑戦となった今大会。結果的には、ここ数年間の悪夢を振り払うかのように、昭和57年の第58回大会以来22年ぶりの6位という成績を収めた。選手一人ひとりの頑張りはもちろんのこと、川嶋監督の見事な区間配置、とりわけ4年生アンカー岩田選手の5人抜きは圧巻であった。序盤はまずまずの滑り出しであったが、5区山登りで苦戦して往路終了時点ではシード争い真っ只なかの9位。翌日の復路に巻き返しが期待される中、6区で総合12位に落ち込み、今メンバーで唯一人2回目の出場となる7区の4年生奥田選手が区間の6位の力走で順位を2つ押し上げたが8区で再び12位に転落した。各大学ともエース級を配置している9区、10区では正直かなり厳しいかなと思われた9区で、永富選手が押し上げた順位は1つだったが上位との差を詰める区間5位の快走があり、今回から10位までがシード権になったのであと順位1つまで追い上げた。そして、10区の岩田選手に課せられたシード権獲得のプレッシャーは、我々の想像では計り知れないものがあったのではなかろうか。しかし彼は、その重圧に屈することなく、我々の想像をはるかに超える5人抜きという最高のパフォーマンスをやってのけ東京・大手町に帰ってきた。テレビ、ラジオをイヤホンで聴いていてもシード争いをしている東洋の情報がまったく流れず、どのような展開になっているのか不安と期待をもって待ち続けていたが、みぞれ交じりの小雪が舞い降る中、ゴールから数百メートル手前にある鉄道の高架下の大ガードから6番目で鉄紺色のユニフォームが姿を現したときは正直目を疑った。東洋が東海、順天堂より前を走っており、もう少し距離があれば5位の中大も捉えそうな勢いだった。私は在学中から十数年間、東洋が出なかった年でも毎年欠かさず大手町のゴールを見に行っているが、この日のような悪天候も初めてだったが、これほどまでに感動した瞬間はなかった。これが「川嶋監督効果」なのか。監督就任以来、手洗い、うがいなど基本的な生活態度の徹底、大学生の本分である学業を優先した中での競技生活の確立...。年々過熱する箱根駅伝人気に呼応するかのように選手強化に重点を置いているパターンとは違い、単なる速い・強いランナーの育成ではなく、競技生活を通して学生から社会人への人間的な成長を導こうとしているようなスタンスを感じた。「基本が大事」、「基本の徹底」。川嶋監督の指導者、教育者としての原点はそこにあるのではないかと一人で納得しながら、もう次の箱根駅伝に向けた期待をしないではいられない。 |
H15・2003年1月2日(往路)・3日(復路) 東京・読売新聞社前〜箱根・芦ノ湖(216.4km) |
総合成績 第6位(通算記録 11時間16分56秒) 4年ぶりのシード権獲得!(21年ぶりの6位!) |
往路区間 | 1区 大手町〜鶴見 <21.3km> |
2区 鶴見〜戸塚 <23.0km> |
3区 戸塚〜平塚 <21.3km> |
4区 平塚〜小田原 <20.9km> |
5区 小田原〜芦ノ湖 <20.7km> |
往路成績 107.2km |
氏名・学年 | 久保田満・3 | 三行幸一・3 | 田辺公大・4 | 北岡幸浩・2 | 渡辺和孝・2 | |
出身高校 | 高知工業 | 日章学園 | 根雨 | 智弁学園 | 鎮西 | |
区間記録 | 1.04.53 | 1.09.07 | 1.04.27 | 1.03.31 | 1.16.30 | |
区間順位 | 6位 | 7位 | 9位 | 6位 | 16位 | |
往路通算 | 1.04.53 | 2.14.00 | 3.18.27 | 4.21.58 | 5.38.28 | 5.38.28 |
往路順位 | 9位 | 6位 | 6位 | 5位 | 9位 | 9位 |
東洋記録 | 佐藤和也 (59・1983) 1.03.30 |
三行幸一 (79・2003) 1.09.07 |
田辺公大 (79・2003) 1.04.27 |
北岡幸浩 (79・2003) 1.03.31 |
仲野旭彦 (76・2000) 1.16.37 |
(79・2003) 5.38.28 |
復路区間 | 6区 芦ノ湖〜小田原 <20.7km> |
7区 小田原〜平塚 <21.2km> |
8区 平塚〜戸塚 <21.3km> |
9区 戸塚〜鶴見 <23.0km> |
10区 鶴見〜大手町 <23.0km> |
復路成績 109.2km |
氏名・学年 | 布江剛士・2 | 奥田孝志・4 | 菅原寿和・3 | 永富和真・3 | 岩田豪・4 | |
出身高校 | 高岡向陵 | 智弁学園 | 一関商工 | 鳥栖工業 | 西脇工業 | |
区間記録 | 1.02.36 | 1.05.53 | 1.07.48 | 1.10.42 | 1.11.29 | |
区間順位 | 18位 | 6位 | 12位 | 5位 | 2位 | |
復路通算 | 1.02.36 | 2.08.29 | 3.16.17 | 4.26.59 | 5.38.28 | 5.38.28 |
復路順位 | 18位 | 14位 | 15位 | 11位 | 4位 | 4位 |
通算記録 | 6.41.04 | 7.46.57 | 8.54.45 | 10.05.27 | 11.16.56 | 11.16.56 |
通算順位 | 12位 | 10位 | 12位 | 11位 | 6位 | 6位 |
東洋記録 | 多田裕志 (76・2000) 1.01.27 |
奥田孝志 (79・2003) 1.05.53 |
星野隆男 (73・1997) 1.07.01 |
永富和真 (79・2003) 1.10.42 |
岩田豪 (79・2003) 1.11.29 |
(79・2003) 5.38.28 |
※2区三行・3区田辺・4区北岡・7区奥田・9区永富・10区岩田選手が東洋大学区間記録を更新!!
第79回東京箱根間往復大学駅伝競走の結果 |
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順位 | 大学名 | 総合タイム | 備考(区間賞獲得者) |
1 | 駒澤大学 | 11.03.47 | 1区・内田、8区・太田、9区・島村、10区・北浦(区間新) |
2 | 山梨学院大学 | 11.08.28 | 4区・カリウキ、7区・岩永 |
3 | 日本大学 | 11.12.52 | |
4 | 大東文化大学 | 11.15.15 | |
5 | 中央大学 | 11.16.27 | 2区・藤原、6区・野村 |
6 | 東洋大学 | 11.16.56 | |
7 | 東海大学 | 11.17.05 | 5区・中井 |
8 | 順天堂大学 | 11.17.13 | |
9 | 日本体育大学 | 11.17.31 | |
10 | 中央学院大学 | 11.17.33 | ※以上10校がシード権獲得 |
11 | 神奈川大学 | 11.17.57 | |
12 | 拓殖大学 | 11.19.05 | |
13 | 帝京大学 | 11.20.17 | |
14 | 國學院大學 | 11.22.40 | 3区・山岡 |
15 | 早稲田大学 | 11.22.42 | |
16 | 法政大学 | 11.27.30 | |
17 | 亜細亜大学 | 11.27.32 | |
18 | 関東学院大学 | 11.28.37 | |
19 | 専修大学 | 11.34.12 | |
関東学連選抜 | 11.27.21 | ※オープン参加 |
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