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【レースを振り返って(管理人の私的戦評・総括)】 今年も “その一秒をけずりだせ”をテーマに連覇に挑んだ箱根駅伝。結果だけを見れば連覇ならずも55年ぶり2回目となる「総合3位」の好成績だが、コース変更に伴い参考記録とされた鉄紺東洋が打ち立てた往路・復路・総合記録を全て青学大に塗り替えられる「完敗」であった。 走った10人の選手だけでなく、サポートに回った選手たちを含めオール東洋で連覇に向けて“1秒”をけずりだす努力をしてきたが、優勝したいと思う気持ちでは青学大のほうがはるかに勝っていたということなのだろう。今回の結果を受け止め、青学大にあって鉄紺東洋に無かったもの、足りなかった「何か」を見つけることがこれらの1年間の課題になると思う。 今大会で青学大が打ち立てた「10時間49分27秒」は確かに素晴らしい大記録だが、鉄紺東洋も第88回大会で「10時間51分36秒」を叩き出した実績があり、その差は「2分09秒」である。10区間でならせば1区間当たりおよそわずか「13秒」の差だ。とはいえ、その記録に近づくことは事程左様に容易ではないが、鉄紺東洋が1度は登りつめたことがあるレベルだ。年々ハイレベルになる箱根駅伝で優勝するためには、現状に満足することなく、常に新たな高い目標を設定し、それに向かって努力することが大前提になるのは間違いない。しかし、発想の転換をすれば、今回の青学大との差は11分55秒もあったが、秒にすれば715秒。次の第92回箱根駅伝までの363日間で、1日に“2秒”ずつけずりだす努力をすれば、1年後には確実に追い超せる計算になる。 今回の青学大の選手たちは日々の絶え間ない努力を乗り越えてきたであろうし、原監督も指導の中で様々な工夫もされたようだ。大いに参考になる部分もあるかもしれないが、道は一つではない。東洋は東洋のチームカラーに合ったやり方で、酒井監督のメソッドでこれからも強化していくだろう。しかし、指導の場面では、不易な強い信念は必要であるが、状況の変化に応じて変える柔軟さも必要であり、その兼ね合いがとても難しいと思う。 箱根駅伝に出場するための努力と、箱根駅伝で上位進出を狙うための努力と、箱根駅伝で優勝するための努力とでは、意識レベルもトレーニングの強度も当然違う。服部勇選手頼みのチームではなく、全員駅伝で箱根V奪回、そして3冠を達成するためにはどのレベルの努力をしなければならないのかは、今回の結果で選手一人ひとりが感じ取ったことと思う。 鉄紺東洋の箱根駅伝出場73回の歴史を振り返るとき、平成になってから予選会で敗退し本戦に出場できなかった年や、出場しても繰り上げスタートで襷が途切れた年もあった。そのような厳しい時代を経験して今日の強い鉄紺東洋がある。総合優勝なんて夢物語だったときも、優勝したときもそうでないときも、鉄紺東洋の伝統は着実に受け継がれてきた。 あと9年後に迫った第100回大会に向け、鉄紺東洋がどれだけ栄光の歴史を刻むことができるのか。このホームページを通じて応援し続け、残し伝えていきたいと思う。 “その1秒をけずりだせ”も良いが、“蔭日向のない努力”も良い言葉だ。 |
2015(H27)年1月2日(往路)・3日(復路) 東京・読売新聞社前〜箱根・芦ノ湖(217.1km) |
総合成績 総合3位(往路3位・復路4位)(通算記録 11時間01分22秒) (11分55秒もの大差をつけられ悔しい55年ぶり2度目の総合3位) |
※今大会から、各区間の再計測による距離のみ修正(1・2・3・8・9・10区)と一部コース変更(5・6区)により、往路・復路の総距離が修正され、10区間の総距離が217.9kmから「217.1km」となった。それに伴い、第90回大会までの5・6区の記録、往路・復路及び総合記録が参考記録扱いとなる。 |
往路区間 | 1区 大手町〜鶴見 <21.3km> |
2区 鶴見〜戸塚 <23.1km> |
3区 戸塚〜平塚 <21.4km> |
4区 平塚〜小田原 <18.5km> |
5区 小田原〜芦ノ湖 <23.2km> |
往路成績 107.5km |
氏名・学年 | 田口雅也・4 | 服部勇馬・3 | 上村和生・3 | 櫻岡 駿・2 | 五郎谷 俊・4 | |
出身高校 | 日章学園 | 仙台育英 | 美馬商業 | 那須拓陽 | 遊学館 | |
区間記録 | 1.02.12 | ☆1.07.32 | 1.03.34 | 55.15 | 1.22.14 | |
区間順位 | 4位 | 1位 | 6位 | 4位 | 11位 | |
往路通算 | 1.02.12 | 2.10.03 | 3.13.18 | 4.08.33 | 5.30.47 | 5.30.47 |
往路順位 | 4位 | 1位 | 4位 | 4位 | 3位 | 3位 |
東洋記録 | 田口雅也 (90・2014) 1.01.46 |
服部勇馬 (91・2015) 1.07.32 |
設楽悠太 (90・2014) 1.02.13 |
田口雅也 (88・2012) 54.45 |
<参考> 柏原竜二 (88・2012) 1.16.39 |
(91・2015) 5.30.47 |
区間記録 |
佐藤悠基 (東海大) 1.01.06 |
モグス (山梨学大) 1.06.04 |
コスマス (山梨学大) 1.01.38 |
田村和希 (青学大) 54.28 |
神野大地 (青学大) 1.16.15 |
青学大 (91・2015) 5.23.58 |
復路区間 | 6区 芦ノ湖〜小田原 <20.8km> |
7区 小田原〜平塚 <21.3km> |
8区 平塚〜戸塚 <21.4km> |
9区 戸塚〜鶴見 <23.1km> |
10区 鶴見〜大手町 <23.0km> |
復路成績 109.6km |
氏名・学年 | 高橋尚弥・3 | 服部弾馬・2 | 今井憲久・4 | 寺内將人・3 | 淀川弦太・4 | |
出身高校 | 黒沢尻北 | 豊川 | 学法石川 | 和歌山北 | 秋田中央 | |
区間記録 | 1.00.01 | 1.03.35 | 1.06.03 | 1.10.27 | 1.10.29 | |
区間順位 | 8位 | 3位 | 6位 | 9位 | 5位 | |
復路通算 | 1.00.01 | 2.03.36 | 3.09.39 | 4.20.06 | 5.30.35 | 5.30.35 |
復路順位 | 4位 | 4位 | 4位 | 4位 | 4位 | 4位 |
通算記録 | 6.30.48 | 7.34.23 | 8.40.26 | 9.50.48 | 11.01.22 | 11.01.22 |
通算順位 | 4位 | 3位 | 3位 | 4位 | 3位 | 3位 |
東洋記録 | <参考> 日下佳祐 (90・2014) 59.04 |
設楽悠太 (88・2012) 1.02.32 |
大津顕杜 (88・2012) 1.04.12 |
上村和生 (90・2014) 1.09.24 |
大津顕杜 (90・2014) 1.09.08 |
(91・2015) 5.30.35 |
区間記録 |
三浦雅裕 (早大) 58.31 |
設楽悠太 (東洋大) 1.02.32 |
古田哲弘 (山梨学大) 1.04.05 |
篠藤 淳 (中学大) 1.08.01 |
松瀬元太 (順大) 1.08.59 |
青学大 (91・2015) 5.25.29 |
※☆印の2区・服部勇選手が 東洋大学区間記録を更新! |
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第91回東京箱根間往復大学駅伝競走の結果 |
順位 | 大学名 | 総合タイム | 備考(区間賞獲得者) |
1 | 青山学院大学 | 10.49.27 | ※初の総合優勝 4区・田村、5区・神野、7区・小椋、8区・高橋、9区・藤川 |
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2 | 駒澤大学 | 11.00.17 | 1区・中村、3区・中谷 |
3 | 東洋大学 | 11.01.22 | 2区・服部勇 |
4 | 明治大学 | 11.01.57 | |
5 | 早稲田大学 | 11.02.15 | 6区・三浦 |
6 | 東海大学 | 11.07.08 | |
7 | 城西大学 | 11.08.15 | 10区・寺田 |
8 | 中央学院大学 | 11.09.18 | |
9 | 山梨学院大学 | 11.10.43 | |
10 | 大東文化大学 | 11.11.15 | ※以上10校が来年のシード権を獲得 |
11 | 帝京大学 | 11.13.30 | |
12 | 順天堂大学 | 11.13.32 | |
13 | 日本大学 | 11.17.59 | |
14 | 國學院大學 | 11.18.12 | |
15 | 日本体育大学 | 11.18.24 | |
16 | 拓殖大学 | 11.18.24 | |
17 | 神奈川大学 | 11.18.47 | |
18 | 上武大学 | 11.18.53 | |
19 | 中央大学 | 11.20.51 | |
20 | 創価大学 | 11.31.40 | |
― | 関東学生連合 | (11.19.12) | ※オープン参加のため参考記録 |
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