第82回東京箱根間往復大学駅伝競走 東洋大学全成績


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【レースを振り返って(管理人の私的戦評)】
 今大会は、底上げされた選手層を背景にシード上位が期待されたが、結果的に最終シードの獲得にとどまり、アンカー勝負では薄氷をふむレース展開であった。箱根での「経験」より、チームに勢いをもたらした1・2年生の「勢い」を重視したオーダーの中で、くっきりと明暗が分かれた。1区の市川選手は実力どおり攻めの走りでいい流れを作り、2区の黒ア選手は攻めて粘って名実ともにエースの走り。3区の尾田選手は安定した走りで成長を見せたが、一旦トップに並んだときに前に出るくらいの強気な姿勢を見せてほしかった。4区の北島選手は自信につながる走り。5区の大西選手はこれまで順調だっただけに“山の洗礼”は飛躍への糧になるだろう。6区の末上選手は見事に昨年の苦い経験を活かした。7区の山本選手は箱根駅伝の醍醐味を体感してくれたにちがいない。8区の松尾選手、9区の今堀選手は「攻め」と「粘り」の走りに大きな課題を残したように思う。そして10区アンカーの渡辺選手。文字どおり“頼れるキャプテン”の走りに感銘を受けたが、シードを決定づけたこと以上に、「駅伝とは何か」「駅伝の走り方とは」を最後に身をもって後輩たちに示してくれたことが大きかったように思う。残る選手たちは単にシード獲得を喜ぶだけでなく、渡辺選手がキャプテンとしてチームをまとめ、4年生全員の思いを胸に歯を食いしばりながら走りきった姿を決して忘れないでほしい。走った選手も走らなかった選手も含め、渡辺選手から学ぶことは多いと思う。
 こうしてみると、「箱根出場」をもたらしたのは下級生の「勢い」であったが、その箱根で「シード」をもたらしたのは紛れもなく上級生の「経験」である。明暗が分かれた中でもそれぞれに課題を見出し、また来年に向けて自分自身を高めていってほしい。今回の結果は選手起用云々というよりも、まだまだ経験が足りないということ。箱根駅伝を走る選手は「出るために選ばれた」のではなく、「勝つために選ばれた」という気持ちで「勝負」にこだわった走りが必要だ。さもなくば、区間賞を取る大砲がいても1万m28分台をそろえても勝つのが難しい箱根駅伝においては、ただ出場回数を重ねるだけだろう。今後は、日々の練習とレース経験の中で、競り合いに勝つ精神力の向上を期待する。まさに“我慢” “集中” “継続”だ。
H18・2006年1月2日(往路)・3日(復路)  東京・読売新聞社前〜箱根・芦ノ湖(217.9km)
総合成績  第10位(通算記録 11時間16分00秒)
シード復権!(飛躍の来年に向けて最低目標はクリア)
往路区間 1区
大手町〜鶴見

<21.4km>
2区
鶴見〜戸塚
<23.2km>
3区
戸塚〜平塚
<21.5km>
4区
平塚〜小田原
<18.5km>
5区
小田原〜芦ノ湖
<23.4km>
往路成績
108.0km
氏名・学年 市川健一・1 黒ア拓克・2 尾田寛幸・3 北島寿典・3 大西智也・1
出身高校 東農大三 大田原 熊本国府 群馬中央 県岐阜商業
区間記録 1.03.55 1.08.47 1.04.10 56.21 1.23.24
区間順位 5位 2位 4位 8位 15位
往路通算 1.03.55 2.12.42 3.16.52 4.13.13 5.36.37 5.36.37
往路順位 5位 2位 3位 3位 7位 7位
東洋記録 渡辺史侑
(81・2005)
1.03.25
三行幸一
(80・2004)
1.08.45
尾田寛幸
(82・2006)
1.04.10
北島寿典
(82・2006)
56.21
大西智也
(82・2006)
1.23.24
(82・2006)
5.36.37
区間記録
渡辺康幸
(早大)
1.01.13
三代直樹
(順大)
1.06.46
佐藤悠基
(東海大)
1.02.12
村上康則
(順大)
55.20
今井正人
(順大)
1.18.30
山梨学大
(79・2003)
5.31.06
復路区間 6区
芦ノ湖〜小田原

<20.8km>
7区
小田原〜平塚
<21.3km>
8区
平塚〜戸塚
<21.5km>
9区
戸塚〜鶴見
<23.2km>
10区
鶴見〜大手町
<23.1km>
復路成績
109.9km
氏名・学年 末上哲平・3 山本浩之・1 松尾 孝・1 今堀将司・2 渡辺史侑・4
出身高校 富山商業 川口北 大分東明 大牟田 高知工業
区間記録 59.40 1.05.48 1.09.16 1.12.58 1.11.41
区間順位 4位 13位 18位 17位 3位
復路通算 59.40 2.05.28 3.14.44 4.27.42 5.39.23 5.39.23
復路順位 4位 4位 16位 16位 13位 6位
通算記録 6.36.17 7.42.05 8.51.21 10.04.19 11.16.00 11.16.00
通算順位 5位 6位 10位 12位 10位 10位
東洋記録 末上哲平
(82・2006)
59.40
山本浩之
(82・2006)
1.05.48
星野隆男
(73・1997)
1.07.01
鈴木北斗
(81・2005)
1.10.08
鈴木北斗
(80・2004)
1.10.42
(79・2003)
5.38.28
区間記録
金子宣隆
(大東大)
58.21
武井隆次
(早大)
1.02.53
古田哲弘
(山梨学大)
1.04.05
塩川雄也
(駒大)
1.08.38
山田紘之
(日体大)
1.09.05
駒大
(78・2003)
5.28.47

※3区の尾田選手、6区の末上選手、7区の山本選手が東洋大学区間記録を更新!!

第82回東京箱根間往復大学駅伝競走の結果
順位 大学名 総合タイム  備考(区間賞獲得者)
亜細亜大学 11.09.26 9区・山下
山梨学院大学 11.11.06 2区・モグス
日本大学 11.11.53
順天堂大学 11.12.07 4区・村上、5区・今井
駒澤大学 11.12.42
東海大学 11.12.45 3区・佐藤(区間新)
法政大学 11.14.17 7区・柳沼
中央大学 11.15.02
日本体育大学 11.15.59
10 東洋大学 11.16.00 ※以上10校がシード権獲得
11 城西大学 11.16.10 10区・高岡
12 大東文化大学 11.17.52
13 早稲田大学 11.19.10
14 國學院大學 11.21.03
15 専修大学 11.21.40 6区・辰巳
16 神奈川大学 11.21.59
17 中央学院大学 11.22.22 1区・木原、8区・杉本
18 明治大学 11.27.38
19 国士舘大学 11.33.02
関東学連選抜 11.29.10 ※オープン参加
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