【レースを振り返って(管理人の私的戦評)】
出雲駅伝に続き初制覇をめざし臨んだ全日本大学駅伝。ライバルの早大・駒大との僅差勝負を意識し、絶妙の区間配置により今季2冠目に照準を合わせた。実力ある4年生主体のオーダーは盤石、次代を担う設楽兄弟の前半配置は定石どおりであった。しかし、結果は箱根の“21秒差”に次いで今回は“33秒差”の2位。選手一人ひとりにしておよそ4秒、アンカーで駒大との差を1分07秒も詰めてけずりだした柏原主将までの7人があと“5秒”ずつけずりだしていれば、あるいはゴール直前で大逆転劇が起こっていたかもしれない。1秒の重み、1秒ずつけずりだして積み重ねていくことの大切さをあらためて痛感したレース結果であったと思う。
選手たちは健闘したが、結果として2位となったのは、出雲で敗れた駒大の選手たちのほうがチームとして勝ちに対する執念が強かったのか、それとも鉄紺東洋に“2冠”へのプレッシャーがあったのか・・・。
全日本の2位、すなわち準優勝は鉄紺東洋の最高位タイであり、素晴らしい成績である。しかし、“3冠”を掲げたチームにとっては悔しい結果である。
ゴール後、着替えながら鉄紺の襷を握りしめていた柏原主将の表情から、悔しさと次の箱根で雪辱を期する気迫が伝わってきた。
出雲、全日本を走った選手たち以上に、走れなかった選手たちがいかに主将の悔しさを感じ、チームとしてどれだけ“箱根”に向けて危機感をもって臨めるかにかかっていると思う。今回の結果をしっかりと受け止め、箱根ではかならず“V奪回”を果たしてほしい。良かったことは「自信」に、悪かったことは「経験」にかえて、およそ1か月後に迫った箱根のチームエントリーに向けてチーム全体の士気がさらに高まることを期待したい。決して慢心することなく、常に感謝と心意気の気持ちを胸に刻み、競技と学業の両立、手洗いうがいの徹底など基本を意識して体調管理に万全を尽くしてほしい。
われわれ鉄紺ファンは、酒井監督と選手たちを信じてただひたすら応援するのみである。
出場70回目の節目となる第88回箱根駅伝まであと55日、酒井監督のもと、焦らず、たゆまず、チーム一丸となって箱根V奪回を!、輝け鉄紺!がんばれ東洋大学
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