鉄紺東洋、出雲初V! “3冠”へGO!
※この速報は、陸上競技部から寄せられた情報を整理して作成しました。
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【レースを振り返って(管理人の私的戦評)】
  三大駅伝“3冠”に向けた第1章「出雲路」の1区は2年ぶりの出場となる柏原主将。チームをけん引する心意気の走りで序盤から先頭争いを展開。中盤以降順位を落とすも、区間賞の拓大・ダンカン選手と33秒差、区間3位の早大・大迫選手からは20秒差の区間6位で2区につなぐ。主将のこの粘りの走りがその後の選手たちに、今年のテーマである「その1秒をけずりだせ」を連鎖させたものと思う。
  2区の川上選手は、前を追うしかない展開の中、じわじわと先頭との差を縮め、明大・鎧坂選手にかわされたものの、トップの明大とわずか9秒差の3位まで順位を押し上げる。まさに「その1秒」をけずりだした川上選手は、“出雲初V”の殊勲賞の走りだった。
  3区の設楽悠選手は、昨シーズンの三大駅伝では常に安定した力を発揮しており、今季は区間賞獲得の走りを期待していた。トップを走る明大を早大・山本選手とともに追走する。初めて現地応援をした管理人の前を通過したときは、明大を抜き去り早大とデッドヒートを繰り広げていた。その後、早大にほんのわずか先行を許したが、早大・山本選手に1秒差で区間賞を獲得した走りも、まさにけずりだした「1秒」だったといえる。
  4区の田中選手は出雲駅伝初出場。区間賞を獲得すれば、鉄紺東洋史上初の三大駅伝すべての区間賞ランナーとなり、いわば三大駅伝の“個人3冠(通算)”となる。「やるときは“やる”男」田中選手は、早大・三田選手との激しいつばぜりあいを制し6秒差で区間賞を獲得し、鉄紺史上初の4区トップ通過で5区へと襷をつないだ。鉄紺東洋の“3冠”には、田中選手の“1シーズン個人3冠”、すなわち三大駅伝連続区間賞の走りが不可欠だ。
  5区の市川選手には、昨年の出雲でアンカーを任され順位を落とした借りを返す走りを期待していた。また、今年の箱根での「21秒差」の悔しさを味わった選手の一人として、“3冠”達成には欠かせない選手である。わずか3秒差で襷を受けたが、冷静かつ積極的な走りで早大・前田選手との差を徐々に広げ、第5中継所ではその差を25秒にまで広げた。市川選手は一歩づつけずりだし、1秒づつ積み重ねて「22秒」差を生み出し、自身初の三大駅伝区間賞を獲得した。
  6区・アンカーは次代のエース候補設楽啓選手。出雲初Vに向け、2位と25秒差は決してセーフティリードではないが、軽快な走りで着実にビクトリーロードをひた走る。テレビ映像では後半苦しい表情が見えたが、センスと経験で乗り切り、笑顔で初優勝のテープを切った。
  後続では、早大・平賀選手の失速と駒大・窪田選手の猛追があり、終わってみれば2位の駒大とはわずが「26秒差」、3位の早大とも「30秒差」であった。圧勝とはいえない今回の初優勝の裏側には、1秒1秒の大切さ、選手一人ひとりが1秒をけずりだすことの意味がしっかりと写し出されていた。
  鉄紺東洋にとって“3冠”への道りのは険しく平たんではないが、決して踏破できない山道ではない。そのことが実証された今回の“出雲初V”であった。
  “3冠”に向けた第2章「伊勢路」まであと25日。ふたたび「その1秒をけずりだせ」を合言葉として、柏原主将を中心にチーム一丸となって挑んでください。
  さらなる高みをめざし、輝け鉄紺! がんばれ東洋大学!
“出雲初V”のフィニッシュ地点を見て笑顔の設楽啓選手(写真提供 93社学卒さん)
 
第23回大会 2011(平成23)年10月10日(月・祝)開催
東洋大学の成績
区間 距離 氏名 学年 タイム 区間順位 総合順位 備考
第1区 8.0km 柏原竜二 4年 23.21 6位 6位
第2区 5.8km 川上遼平 4年 16.16 3位 3位 区間新
第3区 7.9km 設楽悠太 2年 23.08 1位 2位 区間賞!
第4区 6.2km 田中貴章 4年 18.36 1位 1位 区間賞!
第5区 6.4km 市川孝徳 3年 19.02 1位 1位 区間賞!
第6区 10.2km 設楽啓太 2年 30.20 5位 1位
44.5km 総合タイム 2.10.43
(東洋大新記録)
優勝(初)!
気象条件:晴れ・気温25.5℃・湿度61%・西の風2.0m(スタート時点)
                    
  酒井監督のコメント


  今回の出雲駅伝は選手たちが粘り強く走り、総力戦で競り勝ってくれました。

  成長面も見えて収穫のあるレースでした。

  全日本大学駅伝、箱根駅伝とまだまだ戦いは続きます。

  他大学とは実力が拮抗しているだけに、今回の勝利におごらず、地に足をつけながら一戦一戦、臨んでいきたいと思います。

  ご声援ありがとうございました。
 
  東洋大学陸上競技部監督 酒井俊幸


第23回出雲全日本大学選抜駅伝競走の結果(上位校+α)
順位 大学名 総合タイム  備考(区間賞獲得者)
東洋大学 2.10.43 3区・設楽悠、4区・田中、5区・市川
駒澤大学 2.11.09 6区・窪田
早稲田大学 2.11.13
東海大学 2.12.07
拓殖大学 2.12.55 1区・ダンカン
日本体育大学 2.13.09
明治大学 2.13.26 2区・鎧坂(区間新)
米アイビーリーグ選抜 2.14.33
中央大学 2.14.46
10 青山学院大学 2.14.49
11 國學院大學 2.15.46
12 京都産業大学 2.16.41
13 第一工業大学 2.17.51
14 関西学院大学 2.18.21
15 日本文理大学 2.20.04
※優勝した東洋大学、2位の駒澤大学、3位の早稲田大学の3校が次回大会のシード権獲得
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